施術家には絶対必要だと思う、自分への自信と勇気

先日の日曜もセミナーに行ってきました。全6回を通して筋膜リリースを学ぶベーシックセミナーという事で。6回目の最終回でした。やはり、セミナーに来る方は、勉強熱心な方が多いです。でも本当に自分に自信がない方も多いです。施術家は、自信をもって望むほどにお客様のためにもなるから、自信を持つべきと聞かされている私は、なるべくセミナー中は自信をもって前に出られる時は出るようにしています。

でも、実際毎日、自分が仕事をするときは、そこまで自信満々な態度ではないのです。私は例えるなら、ふわーッとした風船みたいな人間です。だから、次回予約の声掛けも自分からしないし、吹かれると飛んで行っちゃうような雰囲気の人です。なので、母からはもっと堂々として、ここまでひどいとすぐ戻るからまた来た方が良いとか言ったら、と言われる事もあります。

でも、何故それを私が言わないかというと、ひどいという押しつけや洗脳をしたくないから、本人が気が付いて治したい、良くしたいと思わないと、本当には治らない事を知っているから。

でも、自分に自信はいつも持つようにしています。施術をするときは、私は世界一人を良い方向へ導ける、私は出来る。心の中でそれを描きます。だって、そうじゃないとお客様に失礼ですから、「すごいです。ありがとうございます。楽になりました。」と言われた時、私は、謙遜します。だって、本当に私は凄くないです。お客様の治りたい、楽になりたい、この人に見てもらえたら大丈夫という思いと、私が治したい、良くしたいという思いが同調して前に進めた結果だと思うから。でも、自信は絶対に持つようにしています。

先日のセミナーで講師が、大腰筋ほぐすのめちゃくちゃ得意ですって言う人、この中にいますか、と聞かれたので、私は迷わずに手をあげました。私以外誰も手をあげません。そして、対象者を解す事になったのですが、見た感じでその方は、大腰筋より股関節と臀部のほうをしっかり取り切ったほうが戻りが減り治りそうと思いました。でも、前に習っていた方法で大腰筋リリースを行ってみました。

そして、講師から、もっとこうしたほうが解れるよという方法を行ってもらい、私の大腰筋への思い込みも外せたので、本当に前に出てよかったです。

私は、大腰筋は深く入れ込まないほうが良いと思っていたから、そしてその方法を見て、やっぱりこの人は股関節と臀部からも来ているから、その方法は有効だな、との考察も出来てとても良かったです。

方法的には膝を曲げ、足をお腹近くに近づけて大腰筋に入れ込むという感じです。たしかに、ポジショナルリリース的に大腰筋が緩みやすい角度を作るので有効です。しかも、この時は、私は股関節の影響も考え、鼠径部近位部の大腰筋も最初ほぐしていたので、足がさらにその角度にもっていきやすくなっていた分良かったのだと思います。股関節の硬い人、坐骨神経痛のある人、恥骨結合に異常がある人には、いくら大腰筋が緩みやすいポジションだからといって、あまりお勧めできない方法ではあるので、その説明を講師がしていなかった点は少し残念に感じました。

ほかにも、猫背の治し方を教えて下さいましたが、ベクトルや振動のかけ方によっては、お年寄りなどにはとても肋骨に負担をかける方法なので、ちょっとそれもお口添え頂きたかったです。だって、OLや身体の仕組みを知らない人もテクニックを知りに来ている場所だから、本当に昨今増えつつある、3日の研修でデビューだったり、身体の勉強をしっかりしていない人が週末開業している事が増えていて。整体業界の事故やケガが心配なのです。

ただ、すごい私は疑問に思いました。なぜ、やってもらいたい人という時は手を上げるのに、やりたい人の時には手をあげない、受け身なだけで学びに来ると、進歩や成長が遅れるから、本当に学び、成長したいなら、姿勢や視線をもっと変えた方が良いのにな、と思いました。治せる思いや自信を持たずにこの人達は仕事をしているんだなと感じ、勿体ないのです。情熱が人を動かす様にセラピストに情熱があったほうが、患者様、お客様には良いものを伝搬できるのではないか、と考えているからです。

ただ、セミナーに学びに来ているのだから自信がないのは当たり前です。私だって、完全な自信がないし、もっと人を良くしたいと思うのだからセミナーに行くのです。でも、本当に残念です。人前で手を上げる勇気のない人が人の身体を触っている現状が、周りにどう思われたって良いではないですか。自信の無い人は、周りや誰かに支配され続ける人生をそこで約束されます。もしも、本当に人を治せるセラピストになりたいのなら、根拠がなくても良いから自信を持った方が良いです。

制御しにくい人間だな、どうしようと講師やペアになった人から思われるくらいのキャラが集まっているセミナーに私は行ってみたいです。それってアメリカにでも行かないと難しいのかもしれませんね。だからこそ、アメリカで講師をやっている先生はすごい先生が多いのかもしれません。型にはまりたがり、右向け右、な気質の日本人は、テクニックや、型があるととても安心ですものね。

セミナーは勉強をする場所だから、失敗したって何度でも取り返せるし、むしろ失敗してなんぼです。だって、教えている講師より自分が上手に出来ちゃったら、それこそセミナーに行く意味がなくなりますからね。

もっと、自己肯定感と自信をセラピストは身に着けると良いのかな、と思います。そういった内容の授業もセミナーの中に盛り込んでいる講師を見つけられた良いと思います。

私は見つけたのですが、タイミング的に自分が先日までのセミナーに行ってしまっている日にちとかぶっていたので、行けませんでした。でもその講師とお会いして、とても雰囲気が穏やかで、愛が溢れる方でしたので、ここで少し紹介します。ALLアプローチ協会の山口講師です。まだ27歳でとてもお若いですが、穏やかで威圧感のない良い方です。発言もしやすいですし、聴くと熱心に教えてくださいます。自信なさそうに一見すると感じられる講師ですが、芯にある情熱と自信は強い方なので、学べる機会のある方は、山口講師の元で学ぶと良いと思います。全6回を通して、筋膜リリース、内臓アプローチ、頭蓋、エネルギー療法、栄養学とおしみなく教えて下さいますよ。会場も毎回変わるって事もないので、行くのも安心です。でもね、OLさんとかは身体の基礎をしっかり学んだ上で参加して下さい。ここは特に本気の方が集まっています。臨床でしっかり結果を出したくて来ている理学療法士さんや柔道整復師さんなどに失礼に当たりますから。